2019年12月3日

旧機種のiPhoneでもナイトモード!? NeuralCam

夜景も明るく撮れるナイトモードは、iPhone 11シリーズでしか使えません。
しかし、この『NeuralCam』というアプリを使えば、古いiPhoneでもナイトモードみたいな写真が撮れるようになります。


(執筆時のバージョン:1.2.3)


操作画面はシンプル。ほぼ、シャッターを押すだけです。
一点、手動で調整できるようになっているのがフォーカスです。暗いとiPhoneのオートフォーカスがうまく合わせられないことがあるので、そんな時のために手動で調節できるようにしてあるのでしょう。
スライダーの左にある「A」(オート)をタップすると「M」(マニュアル)に変わるので、スライダーを左右に動かしてフォーカスを合わせます。


●撮影
先述の通り、暗いとフォーカスが合うのに時間がかかります。
「Setting exposure, please wait」の表示が消えたらシャッターを切ります。
シャッターボタンをタップすると、自動で何枚か撮影されるので、撮影が終わるまで、なるべくブレないように保持しています。(上の写真ではスクリーンショットを撮るためにブレてしまっていますが、しっかりとホールドしてください)

撮影が終わると「Processing」と表示され、合成処理がはじまります。これには数秒かかります。

合成が終わるとプレビューが表示されるので、結果が気に入れば保存や共有、失敗したらゴミ箱で削除します。左上の「×」ボタンをタップして閉じても『写真』アプリに保存されています。


●撮影結果(一部を除いてiPhone XS Max/iOS 13.2.3で撮影)
肉眼では、これくらいに見えていました。(補正で再現)

XSの標準カメラアプリでも十分に明るく撮れるのですが、NeuralCamでは照明が当たっているかのよう。

望遠カメラでも使えます。
標準カメラアプリでは暗いとデジタルズームになってしまうので、完全に切り替えられるアプリで撮影して比較してみました。(ProCam 7 - Samer Azzamを使用)
通常の撮影では真っ暗ですが、NeuralCamでは広角カメラと同じくらいに明るく写っています。
ただ、画質は広角カメラより落ちます。


iPhone 7 Plusでも撮影してみました。
機種によって出力できるサイズが異なり、XSシリーズ以降ではフルサイズになりますが、古い機種になるほどサイズが小さくなります。
機種ごとの撮影できるサイズは、App Storeでの説明に記載されています。


●撮影サンプル

マジックアワーを少し過ぎて、まだ空に明るさが残るくらい。
iPhone 11シリーズでは明るさによって自動で撮影モードが切り替わるので暗くならないとナイトモードになりませんが、このアプリならどんな時でも「ナイトモード」で撮影できます。


“望遠レンズ”をつけて撮影してみました。
(iPhoneでの望遠撮影についてはこちら『i.S.O.』)
このアプリは、広角/望遠の切り替えはできますが、デジタルズームができません。
また、この時は「はやく次を撮影しないと離陸滑走を開始してしまうーー!」と、合成処理は仕方ないにしても、撮影後のプレビューがジャマに思えました。



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フィルター系アプリと言ってもいいくらいの“盛り”も見受けられるのですが、もともと肉眼とは違う見え方をするのだから、それも面白いと思います。
また、その肉眼で見ている風景とは違う撮影結果から、合成処理に待たされる時間も、どんなふうに撮れてるんだろう?という、フィルム写真の現像の仕上がりを待つ時にも似たワクワク感があります。

冬になって各地で開催されているイルミネーションやライトアップも、このNeuralCamなら、よりドラマチックに撮れるかもしれませんよ。