2013年6月22日

望遠撮影用iPhoneアプリ:超望遠カメラ(TeleCamera)

KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター](KOWAの製品サイト)レビュー撮影に続き、その3:望遠撮影用のアプリです。


KOWAが、“ほぼ”このフォトアダプター(ケース)のためのアプリ『超望遠カメラ - Kowa Company, Ltd.』というアプリを出しています。
(執筆時のバージョン:1.0.5.175)

超望遠カメラカテゴリ:写真/ビデオ / 価格:¥85


このアプリは、“望遠撮影が出来る”アプリではなく、“望遠撮影を手助けする”アプリと捉えたほうがいいです。
アプリ内で出来る“望遠”は、標準カメラアプリのデジタルズームと基本的に変わりません。
前エントリーと同じ場所から、デジタルズームを最大にして撮影)
以下、京都タワーの写真は、前エントリー『KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]で撮影』と、ほぼ同じ場所から撮影しています。


正直、アイコンや画面のデザインはアレですが、なるほど、望遠撮影をするのには使いやすいアプリです。


・まずは、ケラレ。
アプリ内の設定で、ズームの最小側を自由に設定できるので、撮影の都度、いちいちズームでケラレの調整をしなくても済みます。


・ピント/露出を別々に合わせられるアプリは他にもありますが、このアプリはドラッグでそれぞれを合わせます。
タップよりも狙ったところに合わせやすく、細かな調整がやりやすいです。
望遠撮影をしなくても、この機能は便利です。

また、決めた位置にフォーカスをロック(固定)できるので、双眼鏡側でピントを調整してもアプリ側ではフォーカスが動かないため、ピントを合わせやすいです。


・画面をダブルタップすると、フォーカスを合わせているポイントがズームされ表示されます。
その際のスクリーンショットです。
デジタルズームと同じで、やはり荒い画像になりますが、それでもピントを合わせる手助けになります。


・アプリからカメラロールにアクセスできないので、撮った写真を確認するのに、いちいち『写真』アプリに切り替えなければなりません。
それが億劫で、撮った写真のピント確認を怠ってしまい、ピントが合っていないまま撮影を続けてしまいました。


・連写
アプリ内の設定で、画質をLow, Middle, Highの三段階から選ぶことが出来ますが、Highにしておいて問題ないようです。
連写枚数は、2、3、4、5、∞から選べます。
4連写以下にすると、シャッター音が1回しか鳴りませんが、ちゃんと設定枚数だけ撮れています。
“∞”は無敵です。
シャッターボタンをタップすると撮影し続け、もう一度シャッターボタンを押すと止まります。
気がつけば、カメラロールは何百枚にもなります。
もちろん、3264 x 2448 pixel(iPhone 5)で保存されます。
(標準レンズ、3連写で撮影した写真を一枚にまとめてあります)


・ビデオ
ビデオ撮影でも、写真撮影と同様に機能します。
ズームも出来ます。


・装着する機器により、設定を保存できるようになっています。
例えば、双眼鏡とスポッティングスコープそれぞれに設定を保存しておけば、機器を取り替えても、一から設定し直すことがなく便利です。
しかし、現バージョンにおいては、『セーブ』をタップするとアプリが落ちてセーブできません。(少なくとも、わたしの環境では)
まあ、この手のバグは、早急に直されるでしょうが。
ちなみに、『ロード』をタップしても落ちます。

もう一つ、重大なバグが、アプリを完全に終了してもGPSが消えない!
仕方がないので、OS側の『設定』でこのアプリのGPSをOFFにしました。
ちなみに、『設定』でこのアプリのGPSをONにしただけで、アプリを起動していなくてもGPSがONになります……。

イヤホンのリモコンによるシャッターですが、音量ボタンではなく、真ん中のボタンで切れるようになっています。

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このアプリは、KOWAのフォトアダプター(ケース)を使用しなくても、他の望遠レンズで撮影する際にも役に立ちます。
また、望遠撮影だけでなく、じっくりと撮影したい時にも、このアプリは向いていると思います。


・願望
iPadをモニターとして、ピント合わせやシャッターを操作できれば、もっと便利になるだろうな……。


今度、バードウォッチングに出かけてみたいと思います。


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KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]レビュー
その1:本体
その2:撮影



超望遠カメラカテゴリ:写真/ビデオ / 価格:¥85


2013年6月21日

KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]で撮影

KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター](KOWAの製品サイト)レビュー:その2

フォトアダプター(ケース)本体のレビューに続き、実際に撮影してみてみました。


一番気になるのが、どれくらいケラレるかということではないでしょうか。
当然、使用する光学機器により変わってくるのでしょうが、今回、使用したのは、KOWAの双眼鏡『BD42-8GR』(KOWAの製品サイト)です。

まず、iPhoneのレンズそのままで撮影した写真。

双眼鏡に装着して、標準カメラアプリで撮影すると、こうなります。
これくらい、ケラレます。
そして、円の中心が右に寄っています。ケース側のマウント位置が、若干ズレているのでしょうか?これは個体差なのかもしれませんが。

この写真を、縦横比を変えずにケラレがなくなるまでトリミングしてみると、元の3264 × 2448pix2274 × 1705pix になりました。

次に、デジタルズームで、ケラレがなくなるまで拡大した写真。(iPhoneでデジタルズームしても、Pixelサイズは変わりません)
大気のゆらぎが……すみません、ピントが甘いです。

ビデオで撮影。
ケラレの範囲は小さくなります。
こうなると、ケラレ具合が右に寄っているのが惜しい。


比較として、ケースとセットで売られている望遠レンズでも撮影してみました。(iPhone 4で撮影)

ケラレの範囲は小さいですが、この手のレンズは中止部以外の歪みがヒドイです。
また、暗く、シャープさにも欠けます。


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三脚は必須です。
手持ちで、ブレずに撮影するのは不可能です。

音量ボタンでシャッターが切れる、リモコン付きイヤホンも使用したほうがいいでしょう。
しかし、純正も含め普通のイヤホンだと長さが1m以上あり、けっこう煩わしいので、ヘッドホンアダプタをレリーズ専用にしました。

エレコム『MPA-IP353M3』(エレコムの製品サイト)。
これなら、60cmで使いやすいです。


撮影していて感じたのは、ピントを合わせるのが難しいことです。
まず、双眼鏡側でピントを合わせるのですが、そうすると、iPhone側のオートフォーカスが動いてしまい、どこで双眼鏡側のピントが合っているのか、つかみづらくなってしまいます。
そして、いくらRetinaディスプレイとはいえ、iPhoneの小さな画面では、屋外で細部のピントまでを確認するのは、なかなか難しいです。

そこで、(ほぼ)専用アプリの登場です。(つづく



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KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]レビュー





2013年6月20日

KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]レビュー

KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター](KOWAの製品サイト)レビュー:その1

双眼鏡やフィールドスコープ・スポッティングスコープにiPhone5を装着し、デジスコ撮影(フィールドスコープなどとデジタルカメラを組み合わせて望遠撮影をする方法)するためのケースです。


お店に並んでいる華やかなiPhoneケースたちとは一線を画すパッケージ!
同梱品。
・双眼鏡用・スポッティングスコープ用、それぞれのアダプターリング
・ストラップ

ネット上の画像で見ていたらプラスチック製かと思いましたが、接合部は金属製でした。

アルミ合金(シルミン?)でしょうか?質感は、一眼レフ等の光学機器そのものです。
そう、これは“iPhone用アクセサリー”ではなく、“双眼鏡/スポッティングスコープ用アクセサリー”なのだということを痛感させられました。
6,300円という値段も、あの愛想のないパッケージも納得です。
ヨドバシカメラでも、双眼鏡のコーナーに置いてありました。

シロートが、面白半分で買うもんじゃなかったのでは……。


iPhoneへの装着は固めです。
大抵のハードケースでもカッチリと装着されますが、それらよりも一層強固な感じです。
まるで、ケース装着レベルでの“ブレ”をも排除しようとしているかのようです。(そう、望遠だけにブレるんです)


双眼鏡に装着してみました。
目当てゴムに押し込むだけです。
アダプターリングの内側には、薄いフェルト状のファブリックが張りつけられています。
メーカーとしては、脱落時のためにストラップを着けるように推奨していますが、今回はKOWAの双眼鏡を使用していることもあり、普通に撮影していて脱落するようなことはありません。

次に、実際に撮影してみました。(つづく


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KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]レビュー
その2:撮影




2013年6月6日

iPhoneでホタルの写真を撮影してみました(2013)


※ホタルの記事を一からまとめ直しました。こちらをご覧ください。(2017, 6/11)
iPhoneでホタルを撮影


今年も、iPhoneで螢を撮ってきました。
去年と違うのは、iPhoneが“4”から“5”になったことです。


ご存知の通り、iPhone 5は“4”に比べ、カメラの性能が向上していて暗所にも強くなりました。
とはいえ、川幅5mほどの対岸で、木に止まっている数匹のホタルの明滅する、ほのかな灯りを写真で捉えるのは難しいです。

そこで、またビデオを撮ろうとしたのですが、ピントが大きくズレてしまうことがありました。
そうなると、川の真ん中あたりを飛んでいるホタルでも、画面で確認できません。
そんなことで、“4”よりもビデオ撮影が難しくなったように感じました。



光の光跡を撮影できるアプリです。
(露光時間を長くしても、ホタルの光や星空など、暗いものが鮮明に写るわけではありません)

Slow Shutter Cam - Long exposure photography / カテゴリ:写真/ビデオ / 価格:¥85


Slow Shutter Camでは、“5”のカメラの性能アップがはっきりと見て取れました。
“5”では、飛んでいるホタルだけでなく、“4”では厳しかった対岸で木に止まり明滅している灯りも捉えることができました。


(三脚使用/露光時間:28.4秒)

・橋から川の上流に向けて撮影。
川に沿って、10mほど向こうの灯りまで写っています。(奥のほうで、ひときわ輝いているのは街灯)
(三脚使用/露光時間:65.8秒)

・同じく、橋の上から。(画面下 1 / 3 あたりのところにU字溝が横切っていて、それに沿ってホタルが飛んでいます)
バルブ撮影も長けりゃいいてもんじゃないなぁ……。
ちょっと、ウニウニしてて気持ち悪い感じもする。
(三脚使用/露光時間:104秒)

・Slow Shutter Camの設定
Slow Shutter Camでも、困ったことが幾つかありました。
バージョンアップ(1.9.2)して、イヤホンの音量ボタンでシャッターが切れなくなっています。(と思ったら、設定で ON / OFF できました)
ただ、イヤホンをつけていると、シャッター音がスピーカーから鳴らなくなるのは変わらずです。
それと、いつの間にかピントがズレてしまいます。
画面が真っ暗なので、ピントがどこに合っているのか分かりません。
いざ、ホタルが飛びはじめて撮影しようとしても、ピントが合っていなくて撮れなかったことが頻繁にありました。
木に止まっているホタルに合わせようとしても、光が小さすぎてピントが合ってくれません。
このアプリはAFロックもありませんので、その度に、遠くの家の明かりでピントを合わせ直さないといけませんでした。



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撮影する前に、今一度、フラッシュがオフになっていることを確認してください。
今回、ホタルをおびき寄せるためでしょうか、懐中電灯で照らしたり点滅させたりする人がいました。
他の観察者の迷惑になるので、やめてほしいです。