2014年4月25日

iPhoneのフィールドスコープ撮影用レリーズを改良

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●今までの撮影手順
・左手でフィールドスコープを被写体に合わせる。
・そのまま左手でフィールドスコープ側のピントを合わせる。
・右手はレリーズ(イヤフォン)を持ちつつ、iPhoneの画面をタップして露出・フォーカスの操作をする。
・ピントが合ったら、レリーズでシャッターを切る。

被写体が風景や静物ならいいのですが、ちょこまか動き回る野鳥では、これらの作業を可能な限り素早く行なわなければなりません。
それには、左手が占める役割が大きすぎて、動きについていけません。
もう一本、腕が欲しい!

そこで、パンハンドルをつくって、被写体の導入を右手に任せました。
さらに今回、イヤフォンのレリーズを改良して、更なる最適化を図ろうという目論みです。


デジスコ撮影時に常用しているアプリ『超望遠カメラ』。





このアプリのイヤフォンによるシャッター操作は、iOS 7になっても、音量ボタンではなくセンターボタンです。

いままでレリーズとして、エレコムのヘッドホンアダプタMPA-IP353M3WH(メーカー製品サイト)を使っていました。
コードが60cmとほどよい長さで、スピーカー部分もなく、レリーズとしては使いやすいのですが、慌ててるとボタンの大きさ・形状が似ているため、ちょくちょくボタンの押し間違いをしてしまいます。
(↓シャッターを切ろうとして音量ボタンを押してしまった図)
シャッターを切る前に、ボタンの位置を確認し、場合によっては持ち替えなければなりません。


他に、もっといいレリーズはないか?
理想としては、ボタンの位置を気にすることなく、持ち替えなくても、できれば握ったままシャッターが切れる……。

とりあえず、安いイヤフォンを買ってきて、どんなスイッチ形状がいいか、いろいろと改造して試してみることにしました。


で、大阪の日本橋にて、エレコムの型遅れのイヤフォンを500円ほどで購入。
iPhone 4時代の代物みたいで、リモコンのボタンはセンターボタンしかついていません。
好都合です。

さて、これをどうしうようか……。
と、付属品のケーブルリワインダーを手にして見ていると、吊り下げられたバナナを前にして、棒を渡されたチンパンジーのように、おもむろにリモコン部にケーブルリワインダーをはめてみました。
お?
あらま、ケーブルリワインダーの全面、どこを押しても、ボタンが押せます。
これは、いいんじゃないか?


実際に試してみたところ、何度か不発はあるものの、概ね良好。
多少コツを要しますが、理想通り、握ったままシャッターが切れます。
右手の親指と人差し指でパンハンドルを操作して、レリーズを持ち替えることなく、そのまま握りしめればシャッターが切れます。
テストしていた頃は、まだ冬のまっただ中。手袋をしていても、ボタンの位置を気にすることなくシャッター操作ができました。


右手でパンハンドルを操作して被写体を導入し、シャッターを切る。
左手はフィールドスコープのピント合わせに専念。
これで、撮影スタイルが決まった!

……あれ?iPhoneの操作は?

やっぱり、腕がもう一本ほしい!!




2014年4月24日

ジンバル雲台とパンハンドル

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ジンバル雲台にパンハンドルは必要か?

現在、販売されているジンバル雲台の中で、パンハンドルがあるものは、BENRO GH1Pか、デジスコドットコムのGIM-01が別売りで用意されているくらいです。(リンクはそれぞれの製品サイト)

一眼レフなら、レンズとグリップを握って操作すればいいのですが、フィールドスコープでは握れるようなところはありません。
いままでは鏡筒部を持って動かしていましたが、どうも操作性がしっくりきません。

そんな折り、デジスコドットコムのパンハンドルが付いたジンバル雲台を触らせてもらえる機会がありました。
これが、素早く大きく動かすにしても、フレーミングの微調整にしても、スムーズに操作できます。
『これは、いいかも』
ということで、パンハンドルを付けてみることにしました。


しかし、SIRUI PH-20には、パンハンドルが用意されていませんし、取り付けられるような箇所もありません。
考えた末、クイックシュープレートに取り付けることにしました。

・材料
パンハンドルはSLIK SH-707E用 ロングパンハンドル(先端のネジ部分は1/4)。
それを、一辺50mmの木材に取り付けます。

・完成!
ネジ穴の前に付いている「ダボ」は、万が一、クイックシュープレートの取り付けネジが緩んできても、操作が続けられるようにするストッパー。


さて、使用感です。
正解!
やっぱり、パンハンドルがあった方が断然、操作しやすいです。
次の改造レリーズ『iPhoneのフィールドスコープ撮影用レリーズを改良』と合わせて、やっと、しっくりくる撮影の仕方に至った感じです。




3Dプリントで造ってみました。
撮影機材を3Dプリントでつくる -4 〜出来上がったパーツを試してみる〜

2014年4月16日

三脚の軽量化を試みる:マンフロット MT293A3

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三脚をManfrotto 055XBにして、ブレなくなったのはよかったのですが、如何せん重い!
車で移動する時はいいのですが、バックパックに入れて、自転車でチャリチャリと移動するにはしんどいです。

そこで、もっと気軽に持ち出せるようにしようと、もう少し軽い三脚を導入しました。


Manfrottoマンフロット MT293A3(メーカーサイトへ)
これにより、重量は055XBの2.3kgから1.4kgに。


ジンバル雲台は、カメラ台を外し、チルト軸に取り付けるようにする。
重量は、1293gから1048gに。

これで、055XBのフル装備状態:3,593gから、軽量化装備:2,448gと、1,145g軽くなりました。

ちなみに、フィールドスコープまで含めた総重量は、
055XBフル装備:5,619g
293A3軽量化装備:4,474g

どっちにしても、5kgほどあるわけで、バックパックに入れて背負うとズッシリときますが……。


(照準器が上にきてるのは、つけかえるのが面倒くさかったから)


使用感ですが、055XBのようにはいかず、雲台を動かしたり操作をするとブレます。
携帯性重視ですから、多少はやむを得ません。
ブレが収まるまでわずかに時間を要しますが、ホームビデオ用の三脚に比べれば、ぜんぜんマシ。これなら、なんとか使えそうです。(この時点【TE-17W】ではの話。後々、これでは耐えられなくなるのでした……『KOWAズームアイピースTE-11WZとiPhone』)
しかし、少しでもブレを抑えるために、脚を3段すべて伸ばさずに、2段だけ伸ばして、携帯用の折りたたみイスに座りながら撮影することにしました。




2014年4月12日

iPhone野鳥写真 1:シジュウカラ

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市街地の公園や庭でも見かけることができる、ヒヨドリの次くらいに身近な野鳥なのではないでしょうか?
人なつっこいのか、撮影していると1mほどの距離まで近づいて来ることもよくあります。
そんなことで、いい練習相手になってくれて、自然と撮影枚数が増えていきます。

(*35mm判換算レンズ焦点距離:990mm x iPhoneのデジタルズーム2.0X|*f値:2.4|シャッタースピード:1/40|ISO:64)
*焦点距離とf値は後述


(35mm判換算レンズ焦点距離:990mm x iPhoneのデジタルズーム2.0X|f値:2.4|シャッタースピード:1/40|ISO:50)


(35mm判換算レンズ焦点距離:990mm x iPhoneのデジタルズーム2.0X|f値:2.4|シャッタースピード:1/60|ISO:64)


(35mm判換算レンズ焦点距離:990mm x iPhoneのデジタルズーム2.0X|f値:2.4|シャッタースピード:1/40|ISO:50)


(35mm判換算レンズ焦点距離:990mm x iPhoneのデジタルズーム2.0X|f値:2.4|シャッタースピード:1/203|ISO:50)



これらの写真は、フィールドスコープにiPhoneを接続して撮影しました。
詳しくは、こちらをご覧ください。
iPhoneで望遠撮影 -1:フィールドスコープ
写真は、ファイルサイズの縮小以外、手を加えていません。


*焦点距離について(コーワ デジスコワールド参照)
デジスコの焦点距離は【デジタルカメラの焦点距離(35mm判換算)× フィールドスコープの倍率】とのことですので、この場合は、
iPhoneの焦点距離33mm x フィールドスコープの焦点距離30倍=990mm
となります。

*デジスコにおけるf値計算方法(コーワデジスコワールド参照)
・まず、合成焦点距離(実質)を計算
アイピースの倍率 x レンズ焦点距離(この場合は35mm換算ではなく)
今回の場合、アイピースの倍率は30倍、iPhone 5のレンズ焦点距離は4.12mm
30 x 4.12 = 123.6
・f値計算式
f値 = 合成焦点距離 ÷ 望遠鏡の口径
望遠鏡の口径は82mmなので、
123.6 ÷ 82 = 1.50731707317073

しかし、iPhone 5のf値は2.4なので、それよりも明るくなってしまいます。
その場合は、カメラ側のf値がデジスコ時のf値となります。
よって、これらの写真のf値は、2.4となります。

2014年4月3日

iPhoneで望遠撮影 -6:三脚・雲台

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さて、安値な中型三脚では、ブレがひどくてまったく話にならないことを思い知らされたので、改めて三脚と雲台を揃えました。


●三脚
Manfrottoマンフロット 055XB(メーカー製品サイト)
これで三脚に起因するブレは、ほぼ解消しました。
以上!


●雲台
問題は、雲台。
ビデオ雲台も考えましたが、どうせならジンバル雲台を買ってしまえ!と、思い切りました。
(ジンバル雲台:上下・左右の回転軸が重心と一致するため、どこに動かしても重心移動がなくロックしなくても止まる)
それほど頻繁に撮影に出かけられるわけではないので、そんなに高価な雲台は必要ないとも考えましたが、逆に、撮影できる機会が少ないからこそ、その少ない機会を最大限に生かすために、今でき得る限りの準備をしようと考えました。


SIRUI PH-20(メーカー製品サイト)
値段も比較的安く、二通りの設置の仕方ができるので、使い方をいろいろ試せそう。
・カメラ台に取り付ける場合

・アームのチルト軸に取り付ける場合
現段階での操作感の印象は、どちらの設置方法でも慣れてしまえば変わりません。

買う前に気がかりだったのが、パンハンドル。
多くのジンバル雲台にはパンハンドルがありません。
BENRO GH-1Pデジスコドットコムのジンバル雲台(それぞれのメーカー製品サイトへ)が、別売りで用意されているくらいです。
果たして、ジンバル雲台にパンハンドルは必要なのかどうか?
これも実際に使ってみないと分かりません。

●製品の詳細
・使わないだろうけど、満足度は高いケース付き!
造りもしっかりしていて、しかも、ストラップまで付いている。

SIRUIは中国のメーカーということですが、品質は高そうです。
アーム部分がカーボン製ということですが、他にジンバル雲台を触ったことがないので、それによる違いは正直わかりません。

・付属の六画レンチにも、社名が刻印されています。

・クイックシュープレート
1/4ネジが二つ、1/4→3/8変換ネジが一つ付いています。


●実際に使ってみて

・ブレがない!
これで、雲台を操作するたびにブレが収まるのを待つようなことがなくなった!
また、iPhoneの画面をタップしてもブレない。

・パン(左右方向)/チルト(上下方向)の動き
他メーカーのもので、Amazonのレビューに、パンのロックを緩めると軽くなりすぎて使いにくいと書かれてあり不安でしたが、このSIRUI PH-20は緩めてもスカスカになるようなことはありません。
チルトも、いっぱいに緩めても適度なフリクションがあります。
しかし、この「適度」と思ったフリクションも、後々「重い」と感じるうようになるのですが。

望遠となると、手元で少し動かしただけでも、画像は大きく動いてしまいます。
特にチルトは、もう少し緩くというか、滑らかというか、もっとフリクションの調整幅が大きければいいのに、と思いました。

デジスコドットコムのジンバル雲台を触らせてもらう機会があったのですが、いい意味で緩かったです。
デジスコ上級者になると、フリクションはユルユルにして使っているそうです。
そもそもジンバル雲台は、やじろべえみたいに重心を取ることによってバランスを保つわけだから、ユルユルでもいいということです。


ともあれ、ジンバル雲台は、撮影する際にチルト・パンをロックする必要がないので、ロック時のズレに悩まされることがありません。
動かしたところで、ピタッと止まってくれる。
これで、ブレが収まるのを待ったり、ロック時のズレを修正したりしているうちに、鳥が飛び去ってしまうようなことも減りそうです。
(依然として、ピントを合わせているうちに飛んでいってしまいますが)

しかし、パンのロックを完全にフリーにしていると、少しの傾斜でも低い方へと回転していってしまいます。
水準器で、ちゃんと水平を取らなければ。
でも、どこに水準器をつけようか。

水準器……

あっ、あるやん!


iPhoneで望遠撮影 -1:フィールドスコープ(機材について)
iPhoneで望遠撮影 -3:野鳥撮影(ピントについて)
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