2015年6月6日

Anker ソーラーチャージャーを検証

Anker 14W ソーラーチャージャー 折りたたみ式 (PowerIQ搭載)
http://jp.ianker.com/products/71ANSCPS-B145A

なかなか気難しい奴です。
この製品に限らず、太陽光発電というのは、そういうものなのでしょうが。


◼︎特徴
・USBポートは2つ。"合計"最大出力5V/2AでiPadも充電可能。

・Ankerお馴染みのPowerIQ搭載。ポートに接続された機器を自動的に検知し、最適な電流を送ります。

・重量は790gと、手に持つとズッシリきます。

・充電中の機器をしまっておけるようにとポケットがあります。しかし、後述しますが、ここにiPhoneを入れて充電することは、お勧めできません。
収納時にケーブル等を入れておくには便利です。

・吊るせるような感じでリングが付いていますが、やはり、吊るしたり立てかけたりするより、広げて平置きしたほうが効率よく発電してくれます。


◼︎発電・充電
USB簡易電圧・電流チェッカーをつけて、その様子をキングジムのrecoloでタイムラプス撮影して観察してみました。(recoloについては『キングジム レコロ IR7 を購入』)

●まずは、iPhone 6Plusを充電。
5月のよく晴れた日の午前、バッテリー残量44%から充電開始。
電圧は、終始5ボルト前後で推移。
電流は、1.2〜1.3A。iPhone 5では1A以下で充電していたので、Power IQが働いていることがわかります。
1時間を経過したあたりから、1Aを切り出し、その後、徐々に下がっていき、0.27Aまで下がりました。
これは、80%に達すると電流を弱めて充電の速度を落とすというAppleのバッテリー仕様のためだと思われます。
結局、約1時間半で98%まで充電できていました。
これなら、コンセントからの充電と変わらない印象です。

●iPad
iPhone 6Plusに引き続きテスト。天気も変わらず晴天で日照は十分、バッテリー残量46%から充電開始。
3時間半ほど充電していましたが、68%で充電が止まってしまいました。
電流は、0.90A前後で推移していたのですが、途中で0.26Aまで下がって充電が止まったようです。
以前試した時にも、1.5〜1.6Aあたりで充電していましたが、次第に電流が下がっていき、途中で充電が止まってしまいました。
どうも、iPadへの充電は、うまくいきません。

●その他、気になったこと
・日照は十分なはずなのに、ちょくちょく、この表示が出ます。
ただ、しっかりと日光が当たっていれば、いつの間にか充電を開始しています。

・完全な曇りでは、0.07〜0.09A程度。
少し薄日がさせば、0.25Aくらいになり、iPhoneなら充電されます。

・10月の晴天で、まだまだ暑い日でした。iPhone 5を充電していて、はじめは0.98Aで充電できていたのですが、その後、電流がみるみる下がっていき、ついには0.16Aになり「このアクセサリは使用できません」と表示され、充電が止まってしまいました。
これが、ソーラーパネルが熱くなり発電効率が下がったためなのか、この製品の特性なのか分かりませんが、そんなことが何度もありました。


◼︎ジレンマ
太陽光発電ですから、直射日光に当てる必要があります。
しかし、直射日光に当てると、熱を持ちます。
気温が高いと、iPhoneなどの充電する機器も高熱にさらされることになります。
ということで、前述したポケットに入れて充電すると、余計に熱を持つことになりかねません。
一度、iPhone 4をポケットに入れて充電していたら、カメラが勝手に起動していて、なにやら警告マークが出ていました。


このソーラーパネルのお勧めの使い方は、モバイルバッテリーを充電しておくことです。
モバイルバッテリーでも、熱に気をつけなければならないのは同じですが、iPhoneを放置しておくよりは、気が楽です。
iPhoneへ充電するのに二度手間になりますが、二台同時に充電できますし、2A対応モバイルバッテリーならiPadにも充電できますし、活用次第では効率よく充電できると思います。



*災害時の非常用としてこの製品を購入した人は、一度、実際に使ってみて、その特性を確認しておいたほうがいいと思います。




0 件のコメント:

コメントを投稿