2015年10月11日

撮影機材を3Dプリントでつくる -2 〜3Dプリントサービスの造形精度〜

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これは、ジンバル雲台にパンハンドルを取りつけるためのパーツです。
(『ジンバル雲台とパンハンドル』参照)
大きさは 39 x 52 x 10.57mm でデータを作成しています。そこに、いろいろ取りつけるための穴が開けてあります。
プリントサービスはDMM.make(http://make.dmm.com)、素材はナイロン(ブラック)、金額は3,168円でした。

素材の感じとしては、なんていうか、プラスチック製の軽石みたいな感じです。重さは、普通にプラスチックの塊ですが。
でも、梨地仕上げみたいで撮影機材としては、いい感じです。
DMM.makeの説明に「ナイロンは素材として柔軟性が高い」とありますが、こういう塊になると柔らかいようなことはなく、非常にソリッドで、強度の問題はなさそうです。


肝心の精度は……
まず、全体のサイズ。
39 x 52 x 10.57mm のデータにに対し、39.2 x 52 x 10.5mm。
これなら、まあ、いいでしょう。

しかし、それよりも、まず目についたのが3/8のネジ穴です。
明らかに楕円です。
このネジ穴の内径(山の径)は7.80mm(Shadeでは0.00mmの単位まで)でデータを作成しています。
測ってみると8.2 x 7.5mmです。
DMM.makeの精度の目安として「±0.15mm かつ 長軸方向に ±0.15%」と説明が載っていたのですが、それ以下の精度です。
ここに3/8→1/4ネジ穴変換アダプターを取り付けるのですが、まったく入りません。
苦労して作成したネジ穴だったのですが、仕方がないのでタッピングでネジ穴を拡張しました。
こんなことなら、下穴だけ作っておけばよかった……。


もう一つの穴はカメラプレートに取りつけた時に回転するのを防ぐための「ダボ」を差し込む穴です。
この穴も直径2.9mmの円で作成したデータに対して、2.9 x 2.6mmの楕円で、ダボが入りません。
仕方がないので、ハンマー(プラハン)で強引にたたき込みました。


側面の二つある1/4のネジ穴は、パンハンドル本体を取りつけるためのものです。
こちらはピッタリ!1枚目の写真でいうと奥のほうの穴は若干キツイですが、問題なくネジ込めます。
やっぱり「苦闘」してネジ山を作ってよかった!


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ある程度の誤差が出るのは仕方がないことだと思います。
これでも、市販の個人用3Dプリンターと比べると、精度もいいでしょうし、サポート材を取り除く手間もはぶけてキレイに仕上げて送ってくれます。
ただ、最後の微調整で手作業は必要になってくるのかな、といった印象です。

それにしても、この結果を踏まえても、どれだけ寸法の幅をもって作成していけばいいのかが見えてこない……。


パンハンドル等を組み付けて完成!


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