2014年2月5日

iPhoneで望遠撮影 -1:フィールドスコープ

●iPhoneデジスコ専門のブログを開設しました。(下の画像をクリック)


デジスコ」という撮影方法があります。
フィールドスコープにデジタルカメラを接続して望遠撮影するシステムです。

概要はこちら:KOWA『iPhoneではじめる野鳥撮影

フィールドスコープ……
一般の人にとって、天体望遠鏡以上に馴染みがないのではないでしょうか。
私も、“バードウォッチングの人が使っている望遠鏡”くらいの知識しかありませんでした。
そのフィールドスコープに接続するカメラをiPhoneに変えて、野鳥や飛行機の撮影に挑戦してみました。


まずは、使用する機材について。

●フィールドスコープ(KOWAでは「スポッティングスコープ」と呼びます)
そもそも、肝心のフィールドスコープが、どういうものか分かっていませんでした。
いざ買おうと思ったら、本体だけではどうにもならなかったのです。
本体は、いってみれば対物レンズがついているだけで、それとは別に接眼レンズ(KOWAでは「アイピース」と呼びます)が必要になるのです。
他メーカーのものでは、接眼レンズとセットになっているものもありますが、KOWAやNikonは別売りです。
別売りですと、自分の用途に合った接眼レンズが選べるというメリットがありますが、値段の高い本体に加え、そのうえ接眼レンズも買わなければならないのか……と、ため息が出ました。

ともあれ、本体と接眼レンズがあれば、観察することができるようになります。
ただし、三脚は必須です。
双眼鏡よりも高倍率で重量もありますので、手持ちで一点を観察し続けるのは至難の技です。

・フィールドスコープ本体 TSN-774
ボディは、一つのマグネシウム合金の塊のようで、手に持つとズッシリときます。

市販のカメラ用フィルターが装着できます。
しかし、KOWAの技術者は「フィルターは、ゴミ除け以外の何ものでもない」と話しているそうです……。
とはいえ、レンズのコーティングは非常に薄いそうで、クリーニングは年に2……できれば1回くらいにするか、テクニカルサービスに出したほうがいいとのことです。
そこまで気を使わなければならないなら、画質が落ちても"ゴミ除け”くらいはつけておくことにしました。

で、KenkoのMCプロテクターを装着したところ、付属のレンズキャップがキッチリはまらなくなってしまいました。
フィルターの内径がレンズより若干小さいのです。
仕方がないので、Kenkoのレンズキャップを買ってきました。

スコープの先端、色が濃くなっている部分は、前にスライドさせることができ、フードになります。

・接眼レンズ TE-17W
30倍の、もっともスタンダードなモデルです。

一眼レフのレンズのように、本体に取り付けます。


●フォトアダプター TSN-IP5
フィールドスコープにiPhoneを接続するための、いわゆるケースです。
KOWAの表記では「フォトアダプター」となっていますが、他にも「アダプター」という器具があり、ややこしくなるので、ここでは「ケース」とします。

このケースがあれば、付属の「アダプターリング」を接眼レンズにはめ込んで、“とりあえず”撮影ができるようになります。
詳しくはこちら:『KOWA コーワ TSN-IP5 [iPhone5用フォトアダプター]レビュー


●デジタルカメラアダプター TSN-DA10
一番よく分からなかったのが、この「デジタルカメラアダプター」なるもの。
フィールドスコープとデジタルカメラを繋ぐものというのは分かるのですが、どんな機能があるのか、どんな構造なのか、レンズが入っているのか……。

で、実際には、3つの部品からなる、ただの“筒”でした。


●アダプターリング TSN-AR30
ケース(TSN-IP5)に付属している「アダプターリング」とは別もので、「デジタルカメラアダプター TSN-DA10」に接続するためのリングです。
ケース付属のアダプターリングは接眼レンズのゴムに押し込むだけですが、こちらはネジが切ってあり、しっかりと固定できます。
いろいろなサイズのフィルター径用がありますが(*注:セットになっているわけではありません!)、iPhoneケース TSN-IP5は30mmのアダプターリングです。


●組み立て
・まず、接眼レンズの目当てゴムを取り外します。
・そこに、デジタルカメラアダプターの内側(1)を取り付けます。
・デジタルカメラアダプターの外側(2)に、アダプターリング、iPhoneを取り付け、デジタルカメラアダプター内側(1)にはめ込みます。
・ケラレがなくなる(または最小になる)ように、デジタルカメラアダプター外側(2)を前後に動かし、ネジ(3)で固定します。



ちなみに、こんな写真が撮れます。




iPhoneで望遠撮影 -2:こんなふうに撮れます(望遠の比較、ケラレや周辺減光について)
iPhoneで望遠撮影 -3:野鳥撮影(ピントについて)
付記
KOWAズームアイピースTE-11WZとiPhone(*野鳥を撮るならこのアイピース!)



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